カードローン|自営業や個人事業主がお金を借りるのは難しい?

自営業者のカードローンは審査が通らない?

カードローンの審査を受ける時、自営業者は企業に勤務している正社員と比べると審査が厳しいと言われています。
自営業者の場合、収入が固定給ではないため安定していないというのが一番の理由でしょう。
勤務者は会社から給料を毎月受け取るため収入が比較的安定していますし、会社の経営がよほど悪くなって倒産したり本人が何らかの事情で退職したりしない限りは、給料がある程度保証されています。
しかし自営業者は景気に左右されやすく、安定した所得を出し続けるのは本人の努力次第だけではどうにもならないことが多く、収入も大きく変動します。
カードローンを取扱う金融機関は、融資をした場合契約通りに完済してくれるかどうかを審査するために、安定していて継続的な収入を得る見込みのある人かという点を重視します。
そのため、自営業者の審査に関しては慎重になりますし、勤務者と比べると申し込みに必要な書類も多くなります。

 

また勤務者の場合、勤務先に在籍確認の電話をすることで割と簡単に勤務をしている証明をすることができます。
しかし自営業者の場合、仕事をしていることを証明する方法が限られてきます。
極端な話、申込者が実は無職なのに嘘をついて自営で仕事をしていると言って、お金を借りるという可能性もあるのです。
無職の人であれば収入がありませんから、返済してもらうことが難しくなります。
そのような詐欺を防ぐためにも、仕事をしているという確かな証拠が必要となるのです。

 

 

自営業や個人事業主が申込む場合の必要書類とは

企業に勤務している正社員の場合、融資の申込に必要な書類は本人確認書類のみというケースが多いです。
金融機関によっては融資金額が200万円以上になる場合は、所得証明書の提示が必要になる場合もありますが、大口の融資でない限り基本的には収入証明書を確認することはありません。

 

しかし自営業者の場合は、金融機関によっては融資希望額に関係なく、確定申告書などを提示しなければならないところもあります。
これは前述した実際に仕事をして収入を得ているという証拠にもなりますし、どれだけ経営が安定しているのかを調べ、融資をした後に債権を回収することが見込めるかどうかの判断基準となります。

 

また勤務者の収入証明書は源泉徴収票や給与明細書などで良いのですが、自営業者の場合収入を証明できる書類は、確定申告書や市町村役場で発行してもらう「所得証明書」または税務署で発行する「納税証明書」となります。
事業を行っている証明になるものとしては、営業許可証や納品書など提出しなければならないケースもあります。
収入証明書や事業疎明書類が必要になるかどうかは金融機関次第ですが、必要になる場合にはわざわざ役所に出向いて発行してもらわなければならないものもありますので、勤務者と比べると手間がかかってしまいます。

 

 

個人事業主のカードローン利用についての注意点まとめ

カードローンを取扱っている金融機関によっては、資金使途を「事業資金を除いて自由」というように制限していて、事業資金目的の融資は出来ないところもあります。
そのため融資の希望額があまりに高額の場合は、事業資金として使うのではないかと思われてしまうこともあります。
勤務者でも融資額が高額になると審査は厳しくなりますが、自営業者の場合はこういった理由からもより一層審査が厳しくなってしまうのです。

 

もちろん資金使途を生活資金に限らず、事業資金目的の融資でも可能な金融機関もあります。
例えば消費者金融会社のアコムは使い道が自由です。
またアコムの場合は個人用のカードローンとは別に、ビジネスサポートカードローンという個人事業主用のカードローンも用意されています。
またプロミス、SMBCモビット、アイフルも資金使途は自由です。
消費者金融系の会社は資金使途をあまり問わない傾向にあるようですが、大手銀行系はほとんどが「事業資金にはご利用できません」との案内が出されています。

 

また盲点となりがちなのが、固定電話です。
自営業者の場合自宅が勤務先になっていることも多く、最近では携帯電話があればあまり固定電話を使うことがないため、自宅や勤務先に固定電話を引いていない人も多いですし、050から始まるIP電話などを使用している人も多いです。
借入をする場合に自営業者で固定電話がないとなると、それが断られる原因になることもあるのです。
新生銀行カードローンレイクや、SMBCモビット、アイフルは固定電話がないと「固定電話を設置してから申込をしてください」と案内されてしまいます。
しかしプロミス、アコム、みずほ銀行カードローン、三井住友銀行カードローンは固定電話がなくても申込をすることができるとの回答がありました。
とは言っても固定電話がない場合は、営業許可証などの事業を行っている証明になる書類が別途必要になるケースもあります。
固定電話がない場合の別条件に関しては、各金融機関に前もって確認して準備しておくと良いでしょう。

 

自営業者で借入をするにはどのくらいの収入が必要?

個人向けのローンには融資を受けることができる限度額に、貸金業法に基づいて総量規制が課せられます。
総量規制の対象となるのは、個人向けの貸付で法人向けの貸付は対象になりません。
通常のカードローンは個人向け貸付ですから、総量規制の対象となり年収の3分の1を超える融資を受けることができません。
自営業者の場合もそれは同じで、借入を希望する金額にもよりますが、100万円の融資を受けたい場合には最低でも年収が300万円は必要ということです。
逆に年収が低ければ低いほど借入限度額も低くなります。

 

またその収入が安定していることも重要なポイントとなります。
申込をした時は300万円の年収を得ていても、翌年年収が100万円になれば利用限度額は30万円になってしまいます。

 

こういった理由から、自営業者が通常の個人向けローンを利用するメリットは少ないです。

 

 

自営業・個人事業主が利用できるカードローンを教えて

資金使途が事業資金ではなく生活資金として使うのであれば、自営業者・個人事業主でもほとんどのカードローンに申し込みが可能です。
ここで例として挙げるのは、資金使途が事業資金でも可能なカードローンを取扱っている金融機関の商品です。

 

・オリックスVIPローンカードBUSINESS
利用限度額は最大500万円、実質年率は6.0%~17.8%です。
申込に必要な書類は、本人確認資料と事業での所得が確認できる確定申告書で、税務署印または税理士印があるものが必要です。
また現在の事業状況や今後の事業計画、収支計画、資金計画を指定の用紙(経営状況申告書)に記入して提出が必要になります。
また固定電話の設置がない場合は申し込みができません。

 

・ビジネスパートナー
利用限度額は最大500万円、実質年率は9.98%~18.0%です。
申込に必要な書類は、本人確認書類と印鑑証明書、確定申告書(直近2年分)、指定の借入計画書等が必要です。
また申込の際の契約締結費用として印紙代が実費でかかります。

 

・プロミス自営者カードローン
利用限度額は最大300万円、実質年率は6.3%~17.8%です。
申込に必要な書類は、本人確認書類と収入証明書として確定申告書(前年度分)、青色申告決算書または収支内訳書が必要です。
また事業実態を疎明する書類として営業許可証や受注書・発注書・納品書・請求書・領収書などが必要となります。
固定電話の設置はなくても申込が可能です。

 

自営業者でも即日審査・振込してくれるカードローンはある?

前項であげたオリックスVIPローンカードBUSINESSとプロミスの自営者カードローンは、即日審査・融資が可能です。
即日融資が可能となるケースの申込手順は以下の通りです。

 

・オリックスVIPローンカードBUSINESS
Webで申込と必要書類の提出をします。
最短60分(平日9時~19時までの時間内)で審査結果の連絡がきます。
Webで契約内容の確認と同意を14:30までにクリックすれば当日振込で融資を受けることができます。
即日融資になるポイントは平日午前中くらいまでに申込をすること、必要書類に不備がないこと、14:30までに契約内容の確認と同意ができること、初回融資を振込で希望することです。

 

・プロミス自営者カードローン
自動契約機または有人窓口への来店もしくは電話で申込をします。
審査結果が出たら、自動契約機か有人窓口でカードを発行してそのカードでATMから引出しをします。
即日融資になるポイントは来店をすること、必要書類に不備がないこと、信用情報機関の審査が可能な時間であることです。
プロミスが加盟している信用情報機関は株式会社日本信用情報機構(JICC)と株式会社シー・アイ・シー(CIC)です。
加盟している金融機関が信用情報を照会できる時間は正確には不明ですが、両社とも営業時間は平日10時~16時なので審査ができる時間もその時間内であれば確実でしょう。

 

 

事業資金の借入申込は消費者金融と銀行どっちでするべき?

事業資金の借入は申し込むところによって、審査の内容もかかる時間も異なります。
日本政策金融公庫の申込には長ければ2~3か月時間が必要となる場合もありますし、銀行の場合でも1~2ヶ月待たされることがあります。
また銀行の審査は銀行と保証会社両方の審査を通過しなければならず、審査そのものも基準が厳しいと言われています。
他社借入がない、もしくは少なく支払の延滞もしたことがないというような信用情報がクリーンな人や、経営状況がさほど悪くなく黒字決算が続いているような安定していて時間的にも余裕があるなら、銀行で融資を受ける方が良いでしょう。
消費者金融は審査も銀行ほど厳しくはありませんし、申込から融資までにかかる時間も短い反面、金利が高いというデメリットがあります。
事業資金は大口の融資になることが多く、金利が高いというデメリットはかなり負担となります。
時間的な余裕がなく一時的に資金を調達したいという状況であれば、消費者金融の方が良いでしょう。
ただ消費者金融の場合、事業資金としての融資を扱っていないところも多いので事前に確認が必要です。

 

 

事業者向けのカードローンの特徴とは

個人事業主がカードローンの申込をする際注意しなければならないのは、資金使途が事業資金であるかどうかです。
個人向けのカードローンは事業資金を資金使途に含めていないところも多いので、事業資金である場合は事業者向けのローンに申込が必要となります。
また個人向けのローンは貸金業法の総量規制の対象となります。
総量規制は年収の1/3までしか融資を受けることができません。
事業者ローンの場合は総量規制の対象外ですから、年収の制限を受けることはありません。
事業者向けのカードローンも通常のカードローンと同じように最短申込当日に融資を受けられるところもあります。
ただ事業資金の融資を受ける場合は、個人向けのローンと違って大口の融資となり金利が高いことが経営に大きく影響することもありますので注意しましょう。

 

事業者向けのカードローンを申し込む時には、本人確認書類の他に収入を証明する公的書類や事業を疎明する書類が必要となる場合もあります。
個人向けのカードローンよりも必要書類は多くなりますし、不備があればそれだけ融資までの時間も長くなってしまいます。
利用する際は事前に確認し準備を整えてから申込をしましょう。

 

事業者向けのカードローンは、事業資金を急いで調達しなければならない状況に多く直面する人が短期で融資を受けるのには向いています。
金利の面から考えても融資を受けて少しずつ返済していくような借り方にはあまり向いていません。
一時的な資金繰りが必要になるケースが多い人は検討してみましょう。

 

 

自営業・個人事業主のカードローン利用まとめ

自営業を営んでいると、急な出費に対応しなければならない場面にも多く遭遇します。
そういった時慌てて融資の申込をしても必要書類の準備が出来なかったり、審査に時間がかかってしまったりします。
そういった時のために事前にカードローンを一枚作っておくと、利用限度額内で引出しをすることができますから便利です。
しかし金利は金額が多ければ多いほど、期間が長ければ長いほど経営に影響します。
カードローンでの借入はあくまでも一時的なものとして、収益で賄える金額かどうかをよく検討し、なるべく早くに返済するよう心がけましょう。

失敗しない!カードローン選びレッスン

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